秘密にし・て・ね(前編)
「そうですか。友成さん精密検査の結果は担当医から話があると思うので後で外科の診察室に来てもらうようになると思います。足がまだ痛むようでしたら車椅子を用意しますので呼んでください。それと・・・・ここは完全看護なのでお手伝いは必要ないのでお見舞いの方は時間になったらきちんと帰ってくださいね!」
最後の言葉は佳奈の方をチラッと見て言った。
ちょっとチクッとする言い方だった。
時間を見ると、午前の面会時間は多少過ぎてしまっていた。
確かに時間を守るのは当然だと思うけど言い方にとげがある感じがした。
看護士を見ると、友成君に甲斐甲斐しく世話を焼いている。
そういうことか・・・・・・
どこに行ってもこの王子様は女性の心を射止めちゃうんだね。
だから、さっき私にわざわざ友成君との関係を聞いてきたんだ・・・・
もし私が彼女だって答えたらどうしていたんだろう・・・・・
そんなことよりも、なんとなく雰囲気で早く帰れ的なオーラを看護士さんから感じたから今日は帰ることにした。