秘密にし・て・ね(前編)

「ねえ、この間も言ったけど私達はもうすれ違っちゃったんだよ、私に彼氏はいるしあなたに至っては婚約までしているじゃない・・・・・。相手の彼女あなたに夢中なんでしょ?あなたも一度は愛した人をもうこれ以上見捨てないであげて。きっとあなたが今私に言ってることやしていることを彼女が知ったら・・・きっと悲しむわ。だからもう私のことは終わりにして。私もあなたと付き合っていたころのこと今でも思い出すわ・・だってあの時は好きで好きで仕方がなかったんだもの・・・・。でも今はあなたと付き合っていたことをいい思い出として心の中に閉まっておける。だからあなたも私のこといい思い出として心に思ってくれたらそれだけで私はあなたと付き合ってよかったって思えるわ」




そういって国崎に抱きしめられている背中をボンッと叩いた




「佳奈・・・・そうは言うけどオレは結構女々しいみたいだ・・・当分忘れられそうにない・・・・」




「・・・・・・・・・・・・・」




「まあ、本当は婚約者がいるのに元カノのこと忘れられないなんて言語道断なんだけどな・・・社長に知られたらクビどころの騒ぎじゃないよ。佳奈に今好きなやつがいるのも承知だけど何でかな・・お前のこと諦められないなんて自分もどうかしてると思うよ」




きつく抱かれた腕は知らないうちに緩んでいた




「さッ行こうか、ごめんまっすぐ送ろうと思ったのにまだ駐車場からもでてなかったな」




車の中の2人は特に話はしないでお互い無言だった




家の前に着くとお疲れ!とだけいって国崎は帰っていった

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