あかねいろ

恭次は嫌な顔ですかさず答える。

南深は真っ赤か。

『南深ッカワイイ♪』

杏が南深の頭を撫でる。

『ちぇっ』

残念そうに項垂れる大斗を見て、

『もうバカね…』

と呟く夕陽。


――――――


『に…似合いすぎるっ』

大人っぽい黒いドレスを着た杏の姿を見てみんな唖然とする。

杏はにっこりと微笑む。

『こりゃ何も文句言えないな』

殿は満足そうに納得していた。


『それにしても…』

と夕陽を見て大斗。

何を思ったのか…

にっこり笑って、下から上をよーく見ながら

『エロビデオ…?♪』

と呟いた。

真っ赤なロングのチャイナドレスを着た夕陽、なかなか似合っているのだが…


『ちょっと脱がさせて♪』

大斗はにやにや彼女に近づく…

『やめてっ変態っ!!どこのオヤジよ?!バカバカ!!』

夕陽はおもいっきり大斗を蹴っとばした。


ガッターン!!


彼は勢いよく後ろに倒れてしまった。

『いってぇっなっ…!!健全な男の子に何すんだよ?!』

『ひぃちゃん、パンツ見えそぅ…』

それを見ていた南深は呟く。

大斗は立ち上がりながら

『進藤さん違うって。もう見えてるから♪夕陽ちゃんありがとう~♪あはは~♪』

笑いながら南深に言った。


はいっ?!


『見たっ??』

大斗はにっこり。

夕陽の顔は真っ赤なドレスと同じくらい真っ赤になった。



< 149 / 469 >

この作品をシェア

pagetop