あかねいろ



『あ゙っ!!あーっ!!!』

何事か今度は独り叫ぶ。

そして慌ててベットの横で布団を被った。


―――――


ガチャ。


大斗が部屋に帰って来た、が…

『何だ?』

思わず独り言。

大斗の前には布団のかたまりから腕だけ見せてベット横に埋まっている夕陽の姿…

スースーと寝息が聞こえる。

『寝てるし…』

布団をそうと捲った大斗は小さく呟いて笑っていた。


――――――


『ふぁぁ~良く寝た…』

薄暗くなった頃、寝ぼけながら夕陽は目を覚ます。


周りが碧い…海?

あぁ…シーツの碧かぁ…

?!

ココ…どこ…?!


『えっ…?!!』


隣に誰か、いる…って…!!


『うっわぁぁぁーッ!!!!』

『んだよ…』

大斗はダルそうに目を開けた。

夕陽のすぐ隣で…

『なになになになに??』


何であたし大斗と同じベットの中に居るのーっ!!!


『おはよ♪?』


にっこり言うなーッ!!


『いやぁぁぁぁーっ!!』

『うっるせぇ…』

機嫌悪く呟く。

『なんでなんでなんで??!!』


…。

…!!!


『きゃーっ!!』

そして何かに気付きガバッと掛け布団を被る。

『お前…何やってんの?』

隣で大斗は不思議そうに聞いてくる。

『ななな何で隣に寝てるの??』

夕陽は布団を被ったまま聞いた。

『コンビニ帰ってきたらお前が変なとこで寝てたからベットに移してやったんだろ?感謝しろ』


平然と言うなー!!納得できるわけがない!!


『だっだからって…おなっ同じベットに寝る?!!』


っあたし…。

は、恥ずかしすぎて…っし…心臓が爆発するっ!!


『はぁ~?俺んちは狭いんだ。ベットの他で何処で寝ろって言うんだ?これは俺の布団だボーケ。』

『バカ!!変態!!だからってっ!!潤る若き乙女にっ?!』

『何何??ドキドキしちゃったのぉー??』


耳元で言うなー!!

見えないけど大斗ったら大爆笑してるし!!

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