あかねいろ

―――――――


ムカツクッ!!


もう大斗なんて知らない!!


夕陽は不機嫌に教室に戻ってきた。


―♪―♪―♪―


あ!メール…?


戸塚君だ♪

[雅です(^-^)/メールしてみた!!届いた?よろしくね♪]


あぁ今のタイミングになんて癒し♪

何だか最近男の子とメールなんてしないから新鮮だなぁ♪

大斗が携帯使えないからなぁ…

って

また大斗と比べてどうするアタシ…!!

知らない!!

あんなヤツ!

返信しよぉ♪


夕陽はすぐに雅にメールを返した。

授業中ずっとメールで、たわいもない話をやり取りしていた。


[放課後暇?遊ばない?]

そんな中サラッと雅から誘われた。

流れで特に考えずに

[いーよぉ♪]

と返した。


大斗はその日、教室に来ることはなかった。



――――――


放課後。

『片桐さーん!!』

雅に呼ばれて夕陽は教室をでる。

2人は街へ出た。

『さぁ何しようか♪』

楽しそうに雅は問いかける。


なんか…あたし…

こういうの、凄い久しぶりな気がする。

これって…制服デート?

なんか…やっぱ変に緊張するなぁ…


『な、何でもいいよ』

と小さく答えた。

『映画でも観に行く?』

『うん…』


なんか…あたし初詣の時も感じたけど、ものすごく、変な緊張が…

気まずくない?


っていうか…どう接していいか考えちゃう…

しかも…こんなふうに遊んでいていいのかなぁ…


大斗と喧嘩したまんま…



そんな事を考えながら居ると、あっという間に映画は終わってしまった。


雅とはご飯を食べて別れた。

夕陽は用事があると言い、街で解散したのだった。

雅は「また明日ねぇ♪」と爽やかに帰っていった。


普通の高校生ってこうだよなぁ…




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