PureLOVE〜キセキの確率〜

<君からの長い長いメール>


前略 しんや様


明日お誕生日ですよね。おめでとう。


ってホントは明日言うべきだったと思うんだけど…わたしには余裕がないの。


ごめんなさい、わたし、あなたに隠し事をしたままメールのやりとりや、blogの日記を書いてました。


わたし、明日の朝、胸の手術をします。


でも大丈夫、死ぬ程の事ではないから…平気だよ。


しんや君って変わってるよね。わたしに似てるとこもある…でもわたしよりすごく、生きることに一生懸命で…


ねぇ、キミの日記はずいぶんとわたしを励ましてくれたよ。


キミはそんな事関係なく、ただその日にあった面白い事を書いていただけだったかもしれないけど…


毎日、病院で検査ばかり受けていたわたしには、新鮮で、大学生のキミの日常は、キラキラしてた。


サークル、授業、バイト…そんな普通の毎日の日記は、わたしの理想どおりの生活だったし、何よりキミの、日記がオモシロくって!


ねぇ、わたしすごいキセキに気がついたんだ。


キミとわたしが同じ時代に産まれたこと。


それって、なんかキセキじゃない?


キミのお母さん、お父さんが出会って、キミが産まれた。


わたしのおかんとおとんが出会って、わたしができちゃった。


その前にはおじいちゃんやおばあちゃんがいて、
またさらに前には…そんなキセキの連続としてわたしらは存在してる。


例えいつ死んじゃったとしても、キミの存在がわたしの人生の一部分をキラキラ輝かせてくれたのは真実だよ。


例えキミがすっごいおっさんでもおじいちゃんでも、もうハゲでもデブでも平気だから。


キミが好き。


カミサマかホトケサマかしらんけど、キミが存在したキセキにありがとうと言いたいの。


明日眠りに落ちて、手術終わっても、また自信持って好きって言えるかわからない。


でも今のこの気持ちは本物です。しんや君…幸せになってね…


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