魔王さま100分の1
シルキスも甘えてはいない、もともと呪い状態のリズの説得は無理と判断している。
しゃべっているのは、眼鏡をとるまでの時間かせぎ。
この距離ではどうせ避けられない銃は気にせず、話しながら、魔法の壁を破ることに全力をそそいでいる。
なら、もっと間のもつ話をすればいいのだが。
リズの涙を見ていると、シルキスはつい本心で語ってしまう。
「リズ、どうせ酔って泣くのなら。美味しいお酒を飲んでにしましょう」
シルキスの表情は、優しい。
伸ばす手は、絶え間なく風とぶつかり続けて戦っている。