魔王さま100分の1
指から流れる血が、シルキスの頬に雫をつくる。

「わたし……」
「うん」

シルキスは、頷いてやる。
手は、少しずつ風の壁を突破している。

「わたし」
「うんうん」

静かな間。
リズは、あふれる涙を眼鏡のレンズに落として叫んだ。

「この間、仲間の男にふられちゃいましたあああああっ」

「え?なに、いきなり恋話?」

「遠距離恋愛だったですけど、手紙がだんだんこなくなって……」

「まあ、間はもちやすくなったのでありがたいですけど」

「男って、男って」

銃口がさらに近くなる。

「訂正、いや、さすがに全く知らない男が理由で撃たれるのは遠慮したいです」

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