だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
「パパが子供の頃ってどれだけ不便だったのよ?」

なんて頬杖づいて聞いてみるけど、返事なんて来ない。

「で、これは誰が書いたかも分かるんですか?」

お兄ちゃんがケータイを覗き込みながら、パパに聞いている。

「本気でその気になれば、簡単でしょう?
筆跡鑑定なんて誰でも出来る」

……いえ、誰でも出来ることじゃないと思いますけど、お父様。
心の中で突っ込んでみる。

「それで、都さんはどっちの子が本命?」

なんて。
パパは遠慮もなく私に、笑顔を向けた。

「もしかしなくても、それって。
今朝の……傘?」

出来るだけ言葉を省略して聞いてみる。

「うん。
先に帰った青山くんが、ケータイで写真撮ってたんだって。
なかなかやるねぇ」

っていうか、なかなかやるのはそれを突き止めたパパだと思うんだけど。

「なんで、どうやって?」

「そりゃ、黒板にケータイを向けてパチリって撮るんじゃないの?
あれ、都ちゃんはケータイで写真なんて撮ったことなかったっけ?」

ちがあうっ!
わたしが聞きたいのはそこじゃないんですけど、パパっ。
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