Requiem.
重なる





――何処にいたって僕ら

繋がっているよね――



いつかそう話したこと
君は覚えていますか?




二人の奏でる色は
重なっても溶け合うと

笑い合った日は


君にとっても

僕にとっても


幻ではなかったですか?





途切れ途切れの道

思い思いの言葉



薄れ行く時と共に

色鮮やかに僕の胸を突き抜ける





僕ら消えてなくなるまでに

一体どれほどのヒトに
出会うかなんて

考えるだけ無駄だけど



君に出逢った価値は

いつまでも

意味あるものだと思っていたい





まるで自然に
引き寄せられるように

まるで必然に
仕組まれたかのように


二人だけに見える
陽の光に向かって



差し込む道標に

行き着いた終末の果てに



二人は出逢う





いつか、きっと――








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