星になりたい
必然=運命
「今日も暑いなー」


高校2年生の夏。


「そんなこと言ってないで、さっさと行くよー!」

「待ってよ由奈ー!」

これは偶然なんかじゃない。

「ってそれぐらいで泣かないでよー。美夏はほんと泣き虫なんだから!」

必然だ。

「泣いてないもん!」


私は泣き虫で弱虫で、運動だってそんなにできるわけじゃないし、勉強も普通。
だからと言って特別可愛いって訳でもない、普通の女子高生。

「美夏ちゃん!もうすねないでよー。」

そう言ってくるのが親友の由奈可愛くってちょっと憧れてる。男好きだけど。


「てか美夏知ってる?3組に転校生来るらしいよ!それも男!あとから見に行こうねー。」

「えーいいよ。私興味ないしさ。」


「そんなこと言ってたら男寄って来ないからねー。」

「別にいいもん。」

「まあいいから行くよー!」

この時は何も気付いてなかったんだ。あなたのことを、こんなにも好きになるということを。



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