奇・竹取物語
未知なる戦慄がおじいさんの視床下部を刺激した

おじいさんは恐怖のあまり我を忘れて、竹から飛び出してきた何者かを背負ったまま、山を駆け下りたのだ

「落ち着きなよジョージ。何もいやしないさ。お前さんは幻を見たんだよ」

「ボブ、この期に及んでまだ世迷いごとを!」

おじいさんが家に帰り着くころには、辺りはすっかり暗くなっていた

家では、おばあさんが藁人形作りの内職をしていた


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