桜が舞う頃に
気がついたらあたしはベットの上にいた。
「・・・??」
「あ、起きたッ★」
萌の声が聞こえる。
「。。??」
「あ、ここ、保健室。また、夏凜、倒れちゃったんだよ-」
また。。。。
校外学習の時も倒れたしね。。。。
保健室の先生も顔を出す。
「貧血だと思うわ。安心して大丈夫よ♪」
にっこりほほえむ優しい笑顔もあたしの心は何とも思わなかった。
そう言ってまたどこかに行ってしまった。
「今日は、帰ろうか??」
優也が切り出す。
「そうだね、大事が一番だよ★」
萌も立ち上がった。
あたし達はそれぞれ家へ帰ったんだ。。。。



「ただいまぁ。。」
「ただいまぁ。。じゃ、ないわよッ!!また、倒れたんですって??」
心配そうな顔をしたお母さんが小走りでやってきた。
「貧血だし、大丈夫だよ。。。」
「そう??今日は、ゆっくり寝てなさい」
「はぁい。。。。」
「あ、えっと。。明日、病院行かない??」
「病院??」
「そぉ、検査しに行かない??」
「あたしを?」
「健康診断のようなものよ」
「わかった・・・・」
健康診断なら別にいいか。
最近、体調悪かったし。
風邪かもね。
部屋につき、布団に潜り込む。
疲れた。。。。




翌日
気がつけば、朝だった。
あたし、何時間寝たんだろう。。。。
携帯を開き、時間を確認。
10時だぁ。。。。
今日は病院に行くんだっけ。
あわてて着替えて一階へ下りる。
「おはよぉ・・・・」
「あら、珍しいわね」
「昨日から寝ちゃったしねぇ。。。」
「夜ご飯だって叫んでも起きてこないから心配したら寝ていたもんね★」
「起こしてくれれば良かったのに・・・・」
「寝れるって事は疲れてるって事なの!!」
満点の笑顔のお母さん。
あたし、たぶん、笑ってないよ・・・・。
「さッ、ちゃっちゃと朝ご飯を食べてちょうだい」
あたしを押して食卓テーブルへ連れて行く。
「食欲なぁい。。」
「だぁめッ!!食べなさいッ!!」
あたしは渋々おかずだけ食べた。
お母さんは白米も食べろってうるさかったけれど食べれなかった。
のろのろと洗面台へ向かい、髪の毛を直し、顔を洗う。



「さッ、行くわよ」
あたし達は病院へと向かった。。。。
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