生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「[やぁ、千紗。僕からのプレゼント、気に入ってくれたかな?
別に、千紗にあげても良かったんだけど、有り難みを感じてほしくて。
『僕に逆らっちゃいけない』って昔から言ってるでしょ]」
「何だよ、これ……」
「佐野、よ。……どうしてっ」
「……笠井、大丈夫か?」
「う、ん…。少しビックリしただけだから。ヒロっち、ありがとう」
苦しめるなら私だけにすればいいのに、どうして、アイツはっ。
私の大切な人を傷つけるのよ!!
「……んでっ。なんでよ!!傷つけるなら私だけにしなさいよっ。
どうして、私をじわじわと苦しめるの?!」
「千紗、落ち着いて」
「落ち着けるわけないじゃないっ!!また、ミドリを巻き込んでる張本人は私なのよ?!
……私の大切な人を傷つけられるなら、私はなんだってするわ……」
「ちぃっ……」
背後からの小さな温もりは、私の頬を濡らすのに十分過ぎて。
グニャリと視界が歪み、ぽたりぽたりと床に丸い円が描かれていく。