時には、こんな始まり方も
「昨日のカラオケからさ、そんな雫ばっか見せられて。しかも『好き。好き!』って連呼されて。気にするなって方が無理だろ?」



何?
マサ君は何を言ってるの?

私の心臓は早鐘の様にドキドキドキドキし始める。



「な、に?マサ君?」


尋ね様にも、何をどう聞いたらいいのかさえ解らない。結局カタコトの言葉になってしまった。




するとマサ君は、私の手を握ったまま、ゆっくり口を開く。


「雫の事が、気になって仕方がない。って言うより、もう好きだと思う。だからさっきも、誤解されたまま帰したくなかった。」


「マサ君…。」


「俺と今からちゃんと付き合って貰えませんか?」



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