貴方に捧ぐ初恋



居残りの目的。



それは、修学旅行委員が先生に代わり戦争の悲惨さを分かりやすく説明していくと言う、学年全体の行事があったため。



そこには、小松も渡部もいた。



作業は同じクラスごとに行うことが多く、私と渡部を含む5人でがんばった。




修学旅行が近づき、パンフレット作りの段階になった。



修学旅行委員をまとめていた先生が、昔のパンフを渡し、修学旅行委員に問いかけた。



「毎年、命の重さについて書かれたページは修学旅行委員に作ってもらっているんだけど。パソコン使える人は?」



その当時、パソコンを使ったことのある人は一握りだったんだ。



私は、触ったことはあったので、手を上げた。



「できるかわかりませんが、やります。」



「じゃぁ、中田さん、おねがいね。後、もう一人…。」



すると、すっと、隣の手が上がる。



「俺します。」



「そう。お願い。じゃぁ、後で中田さんと渡部君は職員室に来なさいね。」





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