チョコと焼酎~
st.valentin
「ありがとな。」
私達は、黙々と食事をして、竜二が入れてくれたコーヒーを飲みながらテレビを見ていた。
「香坂、夏休みどうすんの?
実家帰る?」
バラエティの賑やかな画面を、ボンヤリと眺めながら、返事をする。
「ずっと、バイトする。
帰省は、お盆の頃に何日か。
柴田は?」
「オレも、ずっとバイト。
帰省は、しない。
遠いし」
「どこ?」
「北海道」
「へぇー。
いいなぁ。
行った事ないわ」
「金、かかるしな。
バイトの合間に会えるか?
ヒマ潰しに」
「あ~、そうだね。
百合亜は、カレシと旅行だなんだで忙しいみたいだし。
私も、バイト以外やることないや。
連絡して」