チョコと焼酎~   st.valentin




一瞬だった。


私の口から、アーモンドが消えた。



「な、何すんのよ!」


アーモンドは、竜二の口に移っていた。




唇で、掠め取られた。

柔らかい感触を残して。




「ハハッ!


横取り?」


竜二は、に~って笑って、カリカリ食べてる。


そして、動けない私の口に、ポイッとチョコを放り込んだ。


「はい、もう一個ちょうだい?」



やだ。




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