チョコと焼酎~   st.valentin




「はい」


竜二の前に、マグカップを置く。


「熱いから、気を付けて」


「お、ありがと」


私は、コタツには入らず、ソファに座った。

テレビを見ている振りして、斜め後ろから、竜二の背中と横顔をチラ見する。


広い背中。


後ろに突いた長い腕。

スッキリと高い鼻。

大きな瞳。

キュッと引き締まった唇。


童顔を隠す為の、短い髭。


全部好きだよ。



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