チョコと焼酎~
st.valentin
エンドロールを見ながら余韻に浸ってる竜二の後ろを、ソッと歩いてキッチンに行く。
冷蔵庫から、箱に入れたチョコを出した。
「香坂、DVD出しとくか?」
「うん、お願い。
明日返すから」
チョコの箱を手に持って、深呼吸する。
「…柴田、日付が変わったよね」
DVDを片付けて、テレビのチャンネルを変えている竜二に、箱を差し出す。
「あの、14日になったので、これ。
作ってみたりなんか、したんだけど!」
手が、震える。
「えっと、ぎ義理じゃないから」
どうしよ、顔見れないよ。
「貰ってくれる?」
竜二、受け取って。
「サンキュッ。」
チョコが、竜二の手に渡った。
「う、うん」
言葉が、出ない。
でも、はっきり伝えなきゃ。
「す、好きなの、柴田が。
と、もだち、卒業できないかな?」
顔面温度急上昇!
確実に、真っ赤だ。
「だ、だめでも、友達でいてほしい」
心拍は、有り得ない速さで、心臓が、痛い。
竜二、何か言って!
「柴田ゴメン、自分勝手なこと言って」