500年の復讐



 カツーン   カツーン
 誰かの靴の音だ。こっちにやってくる。起き上がる。と、両腕を引っ張られた。見ると黒く錆びた鎖だ。妙に重い。
 私は無実なのに――――。しかし、あんな異端審問官は聞いてくれないだろう―――
 カツーン   カツーン
 靴の音は私の居る部屋の前で止まった。
 チャランッ
 鍵束の音―――。
 耳障りな音を立て、古木の扉は開かれた。

 ギィィィィ・・・・





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