おいてきぼりのピエロ

mission.2


ヴヴヴ…。

手の中が震える。



…眩しい。
カーテンから漏れる強い日差しに嫌悪感。
私は完全に夜型の人間みたい。


「ん…ー。がっこう…のあと、バイトかぁ」
寝不足の瞼をこすり、無理やり起きる。


私は、中州でのアルバイトのことを仕事とは言わない。
学生で、いわゆる“夜のお仕事”をしている子たちは、必ずといっていいほど“仕事”という。
あくまでもアルバイトとして働いているので、バイトであって仕事ではない。
仕事と、バイトは違う。


と、私は思う。

責任の重さとか、仕事の内容とか。
まあ、私のいる世界は、あまり差はないのかもしれないけれど。

< 32 / 51 >

この作品をシェア

pagetop