恋スル運命
『なるほど。海底から空を見上げた絵、とはね〜』




背後からの声に振り返ると、そこには初老の男性がニコニコしながら立っていた。




……誰?




『この絵を見てどう思ったのか聞かせてくれる?』




「え?」




戸惑いながらさっき感じた事を伝える私に『ほぉ〜』と珍しそうに何度も頷ずかれた。




『え?この絵を見て優しさを感じた?』




さっき不気味と言った美緒に驚かれ、大輔さんにも『優しさ……うーん』と唸られてしまった。




私の絵の捉え方、普通と違っておかしいのかな。



なんだか間違った事を口走ってしまったみたいで、恥ずかしい。




『絵を見て感じるモノは人それぞれ違うのだからそんな顔しないで。

いや、感性が似ているのかと驚いてね』




「似ているって誰とですか?」




尋ねる私に、優しく微笑みながら絵を指差して言った。





『コレを描いた海偉とだよ。

確か優しさ溢れる作品が出来たと完成した時に言ってたな。

そうだろう海偉?』





私の後方を見ながら言う男性の言葉に、海偉がいるの?と振り返る。






振り返って




ギョッとした。




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