恋スル運命
声のする方を振り返れば、そこにはジョージさんが立っていた。




『どうして謝るの?』




首を傾げながら近寄って来て、私の肩に手を置き、頬に口付ける。




一連の動作が優雅で、育ちの良さが出てた。




それに反して私ときたら…



「だらしない所を見せてしまったからです」




ジョージさんの妻としてふさわしくない姿を見せてしまったわ。





『ここは僕たちの家なんだし、他所でやったわけじゃないんだ。そんな気にしないで?』




あまり気にしてない様子のジョージさんに安堵して、頷いた。





『カイの絵をサラは見た?』




「いいえ」




見せて、なんて言える雰囲気じゃなかったもの。





ジョージさんはキャンバスの前まで私を連れていき、覆ってた布を取り去った。




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