恋スル運命
『ごめんつい…。でも沙羅も相当苛立ったでしょ?』



「そりゃもちろん。でも手をうてって言われた事に了承もしてないし。

そんな言い分無視よ無視!」




ランチセットに付いてたアイスコーヒーのストローに口をつけてズズッと吸い込む。




口を離して見えたストローについたグロスの色は神田さんと同じ色で、見ると神田さんとのやり取りを思い出す。




……やっぱりまだムカつく。無視と思ってたけど神田さんにあったら、思いきり文句言っちゃうかも。




『でも、意外かも〜。まさか沙羅が海偉さんとまだ会ってたなんて』




ストローの端を手で拭っているとニヤニヤしながら言う美緒の姿。




『まず容姿。これ沙羅の好みからかけ離れてるでしょ?

次に性格。何だか偉そうでムカつくってあの合コンの後相当文句言ってたよね?
そして何より職業!
“エリートって名のつく職業じゃなきゃイヤ”って言ってたのに〜』





美緒の言葉に私は肩を竦めた。




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