Monochro world
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体育祭当日―――
この高校の体育祭の仕組みは縦割りで、1,2,3年力を合わせるのだ。
て、言っても競技では完全に学年別なんやけどね。
私の出番は、100m走と最後のリレー。
100m走は最初の方にあって、軽く流して中庭でフケていた。
「あー!ここに不良がおるー!」
「―――!!な、なんや。皆実君やないの。」
ビックリして私は上体を起こした。
「ねぇ、“優太”って呼んでや。」
「は?」
思ってもいなかったことに変な声が出た。