Advance
「・・・ちょう・・・のうりょく・・・?」
唖然とする裂君。
僕はビクビクしながら裂君の顔色を伺った。
そして、裂君の心の声が聞こえる・・・

『・・・スプーン曲げ・・・?』
「Σ違う!!!スプーン曲げはさすがに出来ないよぉ!?」
裂君の心の声を聞いた僕は意外(?)な反応に思わず突っ込みを入れる。
だが、それを聞いた裂君は驚いた。
「・・・本当に心が読めるんだな・・・俺の考えた事、当ててるし・・・」
「あ・・・」
確かに裂君は口で“スプーン曲げ”とは言っていない。
だから今のやり取りで裂君は僕の“力”に確信を得た。
「あー・・・そっか、だから、あの時、あのオバサンの心を読んで分かっちゃったんだ。」
「そ、そう・・・まあ、読んだ訳じゃなくて自然と感じ取ってしまったって言うか・・・」
「え?そうなんだ・・・・・・あ、ちょっと待て!?じゃあ、俺がお前の事をたまにエロい視線で見てた事も・・・」
突然、動揺し始める裂君。
違った意味で僕は冷汗をかいた。
「ちょ・・・エロい視線って僕は男だって・・・」
「いや!?そのっ!?・・・って、言うか何でそんなスゲー力を持ってる事、隠してたんだよ!?」
思いっきり誤魔化されたが、この場を免じてその件に関しては触れないでおこうと思った。
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