振り向け ~強引なkiss~
え……?
えええ……!?
「だから、嘘ついた。
望に彼女がいるってことにすれば、美保、望のこと諦めるかなって思ったから。
んで案の定、諦めようとしてくれて……俺とも付き合ってくれることになったんだけど……」
謙二郎がチラッと俺を見た。
「お前、昨日美保に何かしただろ?」
昨日の放課後、美保と交わしたあのキスが頭をよぎる。
「昨日の夜中、美保から電話きてさ。
『どうしても望のこと忘れられないの。やっぱり謙ちゃんとは付き合えません』って。
このイケメン相沢 謙二郎が、ソッコー振られるなんて……驚きだよね」
う……嘘、だろ?
唖然としている俺の肩を、謙二郎はポンと叩いた。
「ごめんな、望。
汚いマネして」
「謙二郎……」
「行ってやれよ、美保んとこ」
謙二郎があんまり優しく笑ったから、つられて俺も笑ってしまった。