ペネトレイト・エンジェル
「ハバノ軍曹、紹介しよう、こちらはフレイヤ・マルガット大尉だ」

 タカシマの紹介に、女性士官がムツキの方へ向いた。

 『大尉』と聞いて、ムツキは自然に敬礼をしていた。


「ムツキ・ハバノ軍曹であります!」


「フレイヤ・マルガット大尉だ…」

(ま…、前髪長っ…!?)

 後ろ髪が長ければ、前髪も長かった、すっぽりと隠れた顔はかろうじて唇と顎が見えるのみだ。

 その容姿にも驚いたが、その名前を思い出し、ムツキは内心で大いに冷や汗をかいた。

(『特務強襲隊バルハラ所属、フレイヤ・マルガット大尉だ!…』)


(う…ぅぅ『撃ち抜き天使』かよ…!?)
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