花びらあげようか【短編】
「大丈夫。お父さんもお母さんも少し喧嘩をしちゃったんだよ、本当は仲良しなんだよ。だから、また楽しく過ごせる日が必ず来るからね…」



おばあちゃんになだめられて、私はまた布団に潜った。少し落ち着いた私を見ておばあちゃんは布団を首までかけ直してくれて部屋を出て行った。


少しして、夢の世界を思い出した。そうしたら、パジャマのぽっけの辺りがムズムズ違和感を覚えた…「なんだろう…」ぽっけに手を入れると…



1枚の赤い花びらが中から出てきた。



あっあの花。



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