文学乙女
「ひでき」





猪原はあたしを「ひでき」と呼んでいる。





時々「ひでぶー」や「ヒデゴン」など、変なあだ名で呼ばれることもしばしばだった。





あたしはかまわぬよう、知らんぷりをする。





それを知りつつも、猪原はしつこく呼び続けてきた。





もおっ!





「あたしは「ひでき」じゃありません」





あたしはムッとして猪原に言った。





あたし男じゃないし!





あたしは冷めかけたココアを一気に飲み干した。








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