文学乙女
お互い歩き疲れたせいもあり、身体を休ませようと、少し間を置く。





「正直不安だった…」





そのわずかな沈黙を破るように、あたしはポツリと呟く。





「えっ?」





宣ちゃんは、不意にあたしを見る。





「連絡取れなかったままだったから…いざ一人になると、何気に寂しかったし、探してくれないのかと思った」





あたしは、さりげなく本心を言った。





「ごめん…。もとはと言えば、あたしのせいなのに。何言ってんだろう…」





変に呟く自分に、あたしは苦笑する。





そんなあたしに対して、宣ちゃんは黙ってじっと見ていた。





< 306 / 318 >

この作品をシェア

pagetop