氷の女王に愛の手を

GOEでの加点も考えると、さらに大きな点差が生じる可能性もある。


だがこの構成、俺にとっては非常にありがたい。


まず俺は3Aが苦手だ。


転倒すればGOEで-3(転倒した場合-3は確実)さらにプログラムコンポーネンツ(構成点)から-1減点されてしまい、実質4.2点しか得ることができない。


着氷したとしてもダウングレートされてしまったら、2Aの得点3.5になりGOEでも減点される。


いちかばちかのギャンブルより、確実に5.5点を取ることが読み取れる。


そしてルッツの位置。


演技が後半になった直後に、難易度の高いルッツを連続で入れている。


これは体力があるうちに跳ばせることによって、ミスなく確実に成功させるため。さらに基礎点に1.1倍のボーナスもつき得点を荒稼ぎ。


ルッツを連続で跳ばせるのも効率がいい。


同じ種類のジャンプを二回跳ぶときには、どちらか片方はコンビネーションにしなければならないわけだが、これなら最初のルッツで着氷が乱れセカンド・サードジャンプがつけれなくても、次の単独ルッツをコンビネーションにすればいいだけのこと。
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