兄貴の想い

買い物に夢中になっていた私たちは、すっかりヒデの存在を忘れていた。


『あれ?ヒデは?』



と、言ったお姉さんの言葉でヒデがいつの間にか居なくなっていたことに気づいた。



少し見渡すと、遠くの方で洋服を買っていた。



急いでヒデの元へ駆け寄り、



『ずるいよ!自分だけ服買って!!』



私はスネた。



『わかったよ…お前たちも好きなの一着選べよ。』



ラッキー!と言ったようにお姉さんと目が合った。



するとヒデが



『その代わり、15分以内に選ばないと置いて帰るからな!』



と条件を出した。



私とお姉さんは、急げ!と言わんばかりに走り出した。



店中を走り回り、あ〜でもない、こ〜でもないと言いながらも無事15分以内に服を選べた。



私たちは思いがけないヒデからのプレゼントにルンルン気分で帰ることとなった。



いつの間にかお姉さんとも仲良くなっていて、とても楽しい1日だった。


両親が亡くなってから、こんなに楽しいことがあっただろうか…



お姉さん…ありがとう。
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