君とはじめて。〜契約恋愛〜
寂しかった。
孤独、葛藤、
幼い頃から自分自身と戦ってきた…
辛くて、こっそり泣いた夜だってあった。
……でもどんなに自分が疲れても、父と母の笑顔を見るためなら苦痛ではなかった。
むしろ笑顔を見たくて、喜ばせたくて、頑張ってきた。
―…よかった
あたしがしてきたことは無駄ではなかった。
距離が遠くなるたび、いい子でいたかった。
「…椎也君のことだが…」
椎也…?
…ああ、さっきの最低男…
「奈緒、無理にお付き合いとか言ってるわけではないんだ。…奈緒の好きにしなさい」
「お父様……」