君色 **空色**
「俺もクリスマスバイト入れたしなぁ」


「今年もバイトやぁ」呟いた私に、彼までそんな事を言いだすので、2人して悲しいコンビになってしまう

『とりあえず、弟より先にこの状態を突破したい…』と思いつつ、そこで彼には兄弟がいるのだろうという、新たな疑問が浮かび上がる


「俺は7つ上の兄貴がいるで?」

「7つ上!?」

「そ、7つ上。もう結婚して子供もいるし」

「7つ上ってことは…26か27くらい?はぁ~、ってことは叔父さんなわけだ!!」


彼の答えを頭の中で整理しながら、私は驚いたり、感心したり、羨ましがったり

きっとバカみたいに百面相しているだろうと、自分を想像してみておかしくなる

横を向くと、彼はあの笑顔で色々話を聞かせてくれる


このまま駅に着かなければ良いのに……


そう思った瞬間に「あ、もうすぐ梅田」と彼に言われて、我に返った


私何思ってるんだろう


自分でも驚きながら、私たちは電車を降りて、改札へと向かった


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