君色 **空色**
大学に出会いを求めてやってくる人はたくさんいるけれど、特に私はそんな事を考えない


というか考えられない
いや、考えたくない……のかもしれない


私があの人を忘れられるまで、きっとそんな感情は生まれてこない

忘れても、生まれてこないかもしれないけれど

あんな、胸が苦しくてしょうがなくなる『恋』なんて、私は出来れば一生したくない

だからという訳でもないが、磯田くんと微妙に目があった気がしても、私は話しかけなかった

再びノートに目を落として、私は調査の計算式をぼーっと眺めた




外はあの日とは正反対の曇り空

いつ降りだしてもおかしくない空を、窓を通して見つめてみる

快晴の空じゃないはずなのに、何だか私の心は下降気味だった




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