紺碧の地図

錯覚かもしれないけど…レキの表情が、一瞬苦痛に歪んだ気がしたの。



言葉や態度だけで、本当の気持ちはわからない。



私も、その通りだと思う。


レキは…女の子が大好きなように振る舞っているけど、本当は心に決めた人がいる。


ニーナは、いつも憎まれ口をたたいてるけど、本当はレキが好き。



本当の気持ちは、自分にしかわからない。


その気持ちを表に出すか、隠し通すかは…自分次第なんだ。


「…何言ってんだか、あのバカ」


ふと、ニーナが乾いた笑い声を漏らした。


ニーナも、私と同じことを考えていたのかもしれない。


「ゼン!!」


そのとき、アルザの大声が響いた。


「ゼン!! どこだ!?」


船を操縦したまま、アルザがきょろきょろと辺りを見渡すと、名前を呼ばれたゼンが姿を現した。


「…何」


そういえば姿が見えないと思ってたけど、どうやらゼンは仮眠をとっていたらしい。



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