flower music
訳が分からず、連れてこられた俺と向日葵はそれぞれこの場にふさわしい服装を着せられた。









俺はタキシードを着せられた。









今さらながらあれは窮屈すぎたと思う。









俺は長い時間、向日葵を待ってた。









そうしたら突然、









「海斗?」









と言う向日葵の声が聞こえた。









俺はゆっくりと振り返った。









「・・・・・・・・・・。」









俺はあっけにとられた。









だってそこにはドレス姿の向日葵がいたから。









腰に大きなリボンがついている薄いオレンジのドレス。









向日葵にとても似合っているドレスだった。









「どうしたの、海斗?急に黙り込んじゃって・・・。」








向日葵が不安そうに俺を見てきた。









「あ・・・。いや、なんか今の向日葵、いつもより可愛いな~、と思って。」








まだ6歳だった俺は素直に思った事を口に出してしまうのだ。
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