月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
『うるさい…。』
『なんだと?』
『うるさいって言ってんねや。』
今度は仁がウァルドを睨んだ
『おまえの側にいて、シルフィアちゃんは幸せになんかなれない…。
おまえはシルフィアちゃんを泣かせるばかりで…今朝だって泣いてた。』
『今朝…だと…?』
ウァルドが驚いた顔をする
『俺が泣かせたのか…?』
ウァルドが私に問う
だが、私は何も答えられず俯いた
『ウァルドは…別にシルフィアちゃん以外でも人間なら誰でもええんやろ?
なら、他の人間でもええやないか。』
『…。
こいつは憎い女の末裔だ。
だからこいつでないと…。』
『ほんまにそれだけの理由か?』
仁がウァルドに真剣に言う