先生とあたしのヒミツ☆

二度目の失恋



受験勉強が、こんなに嬉しいなんて、思ってもみなかった。

諦めるって決意したあの日から、余計な事を考える暇もないくらい、没頭する何かが必要だった。

今が受験勉強で一番忙しい時期で良かった。

忙しいと気が紛れる。

それに、友達に報告する必要もなくなる。

恋愛について語ってる余裕なんて今はない。

そして、少しそっけない態度でも、変に勘ぐられたりしない。

受験勉強に集中してる。

それだけの理由で、全て方付けられる。

週末の勉強会は、あの後、健ちゃんにメールして、止めにしてもらった。

色々教えてもらって、もう一人でも大丈夫だと伝えた。

そして、これからはピアノの実技試験にも力をいれたいと。

健ちゃんは何の疑いもなく、了承してくれた。


メルアドも、学校での連絡用以外の、プライベートな方は消した。

これでアタシ達は、ホントにただの先生と生徒として接するだけになった。


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