心 ―ハジマリノウタ―
リヴィアが帰ってきたのは、
それからしばらく経ってからのことだった。
扉から滑るように
入ってきたリヴィアは
暗闇に私の姿を認めると、
ギクリとしたように、
顔を強張らせた。
「あ、ああ、ユア。
遅くなったから、
もう寝たのかと思っていた。
お風呂にはもう入った?」
私は呼んでいた本を閉じて、
首を横に振った。
「そう。じゃあ、先に入っておいで。
入り方は分かるでしょ」
私は頷いて、
リヴィアが指差した扉をあけた。