【いつきの小説講座】巻ノ弐
◇その2
『適当な構成かどうか』
『校正』ではなく『構成』。
例えば演出上、前後を入れ換えた方が良いのではないだろうかとか、ここにこうしたエピソードを挟んだ方が良いとか、はたまたこの人物とこの人物はひとつにして役割をまとめた方が、感情の動きは、物語の質感は、等。
こういったものを考えていきます。
不足している箇所。
過多になっている箇所。
山場の演出や締めが間延びしていないか等々。
これを突き詰め、2稿3稿と改稿していくことでさらに作品の完成度が高くなっていきます。
これを、
『ブラッシュアップ』
といいます。
作品を書き上げるだけでは作家とはいえません。
書き始めや途中で推敲(すいこう)するのは当たり前のこと。
書き上げて、そこから更に磨きをかける行為をおこなって初めて『作家』と呼ぶのです。
それはプロとかアマだとか関係なく、物語を書くということを愛している人であれば、肝に銘じておいていただきたい心構えでもあります。