白球ノート
マネージャー 都築かおる

2年生 7月29日



今日初めてサオの話を聞いた。

驚きすぎて、声がまったく出なかった。


いつか私たち笑えなくなるのかな?

一緒に笑ってすごせなくなるのかな?


いつも一緒だったよね。

今日、大声を上げて泣いていたよね?

私も一緒に泣いちゃった。


大好きな先輩達が今日で引退だったね。

あと2勝で甲子園だったよね。


悔しかったな。

でもサオはもっと悔しかったよね。


先輩たちも泣いてた。


でもサオの話を聞いたらもっと泣いてたよ。


それでもサオは笑ってた。


強いね。
そんなサオが私は大好き。


もっとサオの笑い声が聞きたくて
もっとサオの笑顔が見たくて
今日はたくさんふざけたね。


明日からまた2人で頑張ろう!


だってこの野球部のマネージャーは2人だけなんだもん。


サオがあの日、
野球場を見つめる私を誘ってくれなかったら
今頃こんな感動を知らなかった。


たった一つのボールからたくさんのドラマが生まれる。


この感動を教えてくれたのは
間違いなくサオだったよ。


ありがとう。


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