幸せの契約
車から降りる

玄関のドアが大きく開かれた


そして
そこに並ぶ数十人のハウスメイドと使用人…?



一歩中に足を踏み入れると、並んでいた人たちが一斉に頭を下げた


「「いらっしゃいませ、平瀬様。」」



えぇぇ!!!?



驚いて固まる私の前に
1人の燕尾服に身を包んだ年輩の男の人が進み出た


「お待ちしておりました。平瀬様。」


「は、はぁ…。」


何て言っていいかわからないよ…

その燕尾服の男性は
美しく、優雅に頭を下げた

「私はハウススチュワード(家令)の芳賀と申します。
この度はわざわざこちらに足をお運びいただき、ありがとうございます。
主人から、この度の御礼に見合うもてなしをと申しつかっております。」



右手を奥に向ける芳賀さん

「ご案内いたします。」



私は緊張で声も出ずに
ただ、芳賀さんについて歩きだした
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