職場内恋愛
「「伊藤センセー!藤堂センセー!
おはよーございまーす!!」」
『『おはよー』』
俺たちにあいさつして行った2人の女生徒はなぜか満面の笑みで。
どうしてあんなに笑っているのか分からなかった。
『学生時代ってさ、ムダに笑ってなかった?』
涼が2人の女生徒の背中を見ながら呟く。
『だな。何が楽しかったのかよく覚えてないけど』
そんなことを話ながら俺たちは朝の職員会議に向かっていた。
『………今日の連絡事項は以上です』
教頭の言葉に職員全員が立ち上がる。
「藤堂先生、今日出張あるんで帰りのホームルームよろしくお願いしますね」
と、俺に言うのは山崎先生。
俺の1つ上で独身のキレイな先生。
前に涼がタイプだ、とか言ってたっけな?
『あ、はい。分かりました』
山崎先生は1年2組の担任で、
俺は1年の副担任。
だから1年生のクラスを持っている担任の先生が出張でいないときは
副担の俺がそのクラスの代理で担任をやる。
正直、ちょっとめんどくさい。