職場内恋愛




「先生には教えない」


京地はそう言って顔を背ける。



『おいおい、待てよ。

俺、その話…知らないんだけど?』



『「あ…」』


俺と京地の声がハモった。



そうだった。

涼にはなんにも言ってないんだっけ?



『コイツ、彼氏いんだよ』


俺は座り込んでいる京地の頭に手を置いた。



『え?!真に?!

相手は誰だよ?!』


京地はすっかり恥ずかしがって、何も言ってこない。



『相原。

な?きょーち?』



「う、うっさい!」


照れすぎだろ、お前。

思わず悪い笑みがこぼれてしまった。







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