職場内恋愛





『これで以上です。

来年度もよろしくお願いしますね』


いつの間にか発表は終わっていて
彼女がどこの学年を教えるのか分からなかった。


俺…運ねぇや…



なんて落ち込んでいると


「藤堂先生!今年も同じですね!!」


後ろからまた山崎先生が声をかけてきた。

そう言えば山崎先生は2年2組の担任だっけ?



『そうですね!!

あ、そうだ。山崎先生

俺、今年が初担任なんでいろいろ教えてくださいね?』


無愛想な俺はこういうときだけ笑顔を浮かべる。

と、言うか本当に親しい人にしか俺はあんな態度を取らない。


普段は結構愛想が良くて

自分で言うのもおかしいが、人付き合いはうまいほうだと思う。



「もちろんですよ!

なんでも聞いてください?」


山崎先生はホホホ、と高笑い。


『藤堂先生、行きませんか??』


そこへ涼がやってきて自分の胸ポケットを叩く。

涼の胸ポケットの中にはタバコが入っている。


山崎先生はそんな俺らのやり取りを見てニヤニヤ


『ちょっと行ってきます』

ニヤニヤ返しを山崎先生にして俺は涼と職員室を出る。

今からちょっと秘密の場所へ行ってきます。







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