職場内恋愛
「おっはよー!
涼ちゃん、とーどーセンセっ!」
次の日。
前別れたときと同じように泣きすぎて目が腫れてしまった俺は眼鏡で出勤。
すると後ろから肩を叩かれ俺と涼の間に京地が割り込んできた。
『真は朝から元気だなぁ』
と、涼は言う。
お前も変わらないだろ、と思いながら俺は京地から顔を逸らす。
コイツはホントにカンが鋭いから。
なるべくなら目を合わせたくない。
「じゃ、あたし急いでるから行くわ」
またあとで、と言った京地は走って校舎の中に入って行った。
『優作さ、露骨すぎんだよ。
真に気づかれまいとしてやったかもしんねぇーけどアイツにはきっと、お見通しだぞ』
え?
やっぱり…バレた?
いや…まあそりゃあ?
京地が鋭いことは分かってるけど。
けどアイツ、今俺の顔…見てなかったよな?
『真は優作が思ってるよりずっと、空気が読めるヤツだから。
きっと知らないフリするのが1番だと思ったんじゃねぇーの?
アイツももう、半分大人のようなもんだから分かるだろ、それくらい。』