職場内恋愛
顔を上げるとちょうど、涼と目が合った。
アイコンタクトで席を立つ。
『あー…なんか疲れた~』
秘密の場所で背伸びをする涼。
俺はタバコに火を付け、煙を吐き出した。
『…進路希望、どんな感じだった?』
隣でタバコに火をつける涼は眉間にシワをよせた。
『白紙が大量発生。
3割くらいは白紙だった。
なんでもいいから書いてほしかったんだけどさ…
で、そっちは?』
白紙が大量発生?
ってことはうちのクラス、予想外に優秀か?
『1人だけ白紙だった。
他はなんかしら書いてあった。
で、その白紙っていうのが…』
涼を見ると呆れたように笑っていて。
『真…か』
と、呟く涼。
さすがだ。
よく分かってる。